アドセンス

2016年9月25日日曜日

日経ヴェリタス「日銀 新枠組みの波紋 緩和相場、終わりの始まり」を読んで


今週も日経ヴェリタスを読みました。

巻頭特集は「日銀 新枠組みの波紋」です。

そのなかで注目したのは投資家の運用に関するもので、いわゆる「ロールダウン効果」について触れた部分。

「ロールダウン」とは債券運用ではイールドカーブが右肩上がりであれば、残存年数が短くなるにつれて、金利低下=債券価格の上昇となるのでキャリー収益にキャピタルゲイン収益が付加されるというもの。もっとも、債券投資では最終利回りを考慮して投資するので当たり前といえば当たり前の話。

記事では以下の通り国内運用会社のトレーダーの話が紹介されていた。
10年物国債を買い、残存年数が減るのを待っていれば自動的に年率0.50%程度のリターンが期待できる。これまでとは異なり、10年債はうまみのある投資対象となった。(日経ヴェリタス第446号2ページ)
 新しい緩和政策により、短期金利をマイナス0.10%とし、10年を0%程度としたことから、マイナス金利の世界における右肩上がりのイールドカーブが形成されるため、理論上ロールダウン効果が見込めることとなった。

もっとも、トレーダーの話にある0.50%程度のリターンを受け入れるのかとの議論はあるが、預金は順調に増加する一方、貸出は伸び悩み、貸出金利も低下する一方の地域金融機関にとっては、数千億円単位で安定的に運用できる投資対象が必要なことから、恵みの雨となるかもしれない。

当面、20年超の超長期についても現状程度の利回りを想定するとのことなので、短期、長期、超長期と右肩上がりのイールドカーブが形成、維持されることから、長短スプレッドの確保という意味で日銀は金融業界に一定の配慮をしたといえる。

世界を見渡すと、先進国は低成長、米国は利上げ、新興国は米利上げに伴う資金流出を懸念、日欧の金融緩和には限界がみえつつある状況。

投資家は低金利を嫌い安定配当銘柄やREITに資金を振り向けるなどしてきた。ここにきてまた資金フローが一斉に変化すると市場は再び不安定になる。

投資家は何に投資すべきであろうか。



投資は自己責任で。
応援よろしくお願いします。

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