アドセンス

2016年10月17日月曜日

NHKスペシャル:「電子立国 日本の自叙伝」をみて


NHKオンデマンドでNHKスペシャル「電子立国 日本の自叙伝」をみた。

1991年に放送されたものであり、計6回の構成。シリコンウエハーの製造から、トランジスタの発明、集積回路、電卓戦争、マイクロプロセッサーの開発、半導体関連技術の発展など半導体の歴史が非常にコンパクトにまとめられており大変勉強になった。1話あたり1時間半程度なのでボリュームとしても相当な量。

各回の放送内容は以下の通り。
 第1回:新・石器時代 ~驚異の半導体産業~
 第2回:トランジスタの誕生
 第3回:石になった電気回路
 第4回:電卓戦争
 第5回:8ミリ角のコンピューター
 第6回:ミクロン世界の技術大国

やはりこのあたりの取材力、番組構成はNHKはすごい。

さて本題。

まず、高純度のシリコンを生成する技術的な難しさや製造装置や資金も不足した状態でのトランジスタの開発など当時の技術者の苦悩がよく伝わってくる。シリコンはナトリウムに弱く、それが製造の歩留まりに影響を与えることからその対策に頭を悩ませたようだ。

また、トランジスタを単体で作成するのであれば、シリコンチップの上に電気回路そのものを埋め込んだ方が効率が良くなることから、集積回路の開発へと進んだ技術的な流れなどが分かりやすく整理されている。

そして、日本国内での電卓戦争が半導体産業を飛躍的に向上させ、RAM、ROM、演算装置が組み込まれたマイクロプロセッサーの誕生へと繋がる。ここで米国のインテルが登場し、8ビットのマイクロプロセッサが開発される。

このプロセッサでは、それまでその必要な能力や機能を提供するために専用のプロセッサを設計していたが、ROMに作業プログラムを保管しておき、その指示に基づき演算装置が計算をするという発想の転換が起こった。

これに伴い、車の溶接ロボットであれば、車の形式が変われば溶接ロボットをゼロから設計し直す必要があったが、ROMのプログラムを書き換えることにより、新しい車種の溶接ができることとなった。結果として、マイクロプロセッサの開発が製造現場のコンピュータ化に大きく寄与した。

ディレクターの相田洋氏と三宅民夫氏の軽快なやりとりで非常に分かりやすい内容。これまで半導体業界については関心が薄かったり業績の変動が非常に大きいというネガティブなイメージが強かったが印象が大分変わった。

IoT時代にはコンピュータチップが鍵を握る一面もあるので、半導体銘柄について色々と調べたいと思う。



投資は自己責任で。
応援よろしくお願いします。

0 件のコメント:

コメントを投稿