アドセンス

2016年9月9日金曜日

日経ヴェリタス「地銀経営に55の「ものさし」導入」を読んで


今週の日経ヴェリタス感文想第2弾です。

金融庁とはいったいどういう組織なのだろうか。

金融庁は金融機関の健全性を確保すべく監督権限をもっているのは確かだが、金融仲介機能を十分果たしているかどうかを図る道具として、55のベンチマークを導入し、それを地方銀行が自ら選び今後当局と対話するという。

55のベンチマークには以下のものがある。
 ・地元への融資量と信用リスク量
 ・主要行としての取引先で経営改善した先数
 ・創業から期間別の融資額
 ・関与した創業の件数            など

昔から箸の上げ下げまで指導していた金融監督行政だが、個別の経営についてここまで首を突っ込む必要があるのかと思う。

一方、地方銀行も地方銀行だと思う。個別の項目をみてみると、いちいち外部から言われる筋合いのないことだと思う。自らの経営課題として認識し対処すべき問題のように思える。

しかし、これまでの監督行政にどっぷり浸かってしまい、金融庁とあれこれ議論できない体質的な問題でもある。毎年、金融監督指針なるものが出され、それをこなしていれば大丈夫という受け身の体質になっているのかもしれない。それゆえ金融庁の今回の55のベンチマーク導入を招いたもいえる。

総じて考える力がない、または経営能力のない地方銀行が増えているのかもしれない。金融庁は多くの地方銀行をみているので、いわゆるレベルの高い、低い金融機関が分かっており、レベルの低い金融機関には手取り足取りで、考えるべき課題を与えているのかもしれない。

日本はこれから人口減少に直面するため自然と経営の成り立たない地方銀行が出てくる可能性もあることから、早めの再編を促すべく、金融行政のあり方を変えているのかもしれない。

いずれも邪推であるが金融行政は不可解なことが多いと感じる。



投資は自己責任で。
応援よろしくお願いします。

0 件のコメント:

コメントを投稿