アドセンス

2016年8月23日火曜日

日経ヴェリタス「日銀vs金融庁 論争にゴング」を読んで


今週も日経ヴェリタスを読みました。

最終ページの放電塔:金融記者座談会は普段報道されない舞台裏や記者の本音等が読めるので、個人投資家七転び八起きとともに楽しみにしている記事の一つだ。

今週は日銀の総括的検証を見据えた日銀や金融庁、メガバンク等の動静について取り扱っている。

金融庁はマイナス金利によりメガ3行が3,000億円の減益と発表したが、どうやらマイナス金利の深堀については否定的な考えのようだ。メガバンクもそうだが、マイナス金利は経営体力の劣る地方銀行や信金などにも深刻な影響を及ぼす。

金融庁は地域創成の鍵を握るのが地域金融機関であり、取引先支援のためには経営体力の維持は不可欠であると考えていることから、マイナス金利の深堀は避けたいのだと思う。

金融機関の経営の健全性を維持するためにも適正な利鞘確保は欠かすことができないが、金利低下によりこれまで金融機関の資金利益は右肩下がりで減少しており、マイナス金利の導入で看過できない状況に達したと判断したのかもしれない。

金融機関は資金利益の減少を投資信託や保険の販売など手数料収入により補おうとしているが、年々手数料収益目標額は増加しており、目標を課される現場では疲弊感が高まっていると聞く。

どこかで歯止めをかける必要があるのは間違いなさそうだ。

また、銀行側もロビー活動をしてきたようであり、「日銀が総括的な検証を発表した時、あるメガバンク幹部がマイナス金利政策を撤廃するための手続だと確信的に語っていた」ことを紹介している。

でも、日銀は日銀で自ら振り上げたマイナス金利という拳をどう振り下ろすのだろうか。国債購入による緩和策は限界を迎えているが、物価が上昇する兆しがない。生鮮食品、エネルギーを除く物価指数は年初より下落している。

マイナス金利政策の負の部分が金融機関の経営に影響を与えている。マイナス金利政策を継続するにしろ、取りやめるにしろなんらかの総括が必要だと思う。

9月にどのように検証されるのか注目したい。



投資は自己責任で。
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