アドセンス

2016年12月6日火曜日

日経ヴェリタス「デンソー(6902) 自動運転時代 勝者になれるか」を読んで


今週も日経ヴェリタスを読みました。

今週の注目記事は会社分析「デンソー(6902) 自動運転時代 勝者になれるか」(日経ヴェリタス第456号)です。

デンソー(6902)は外部提携を進め、自動運転時代のサプライヤーとしての勝者を目指しているとの内容。CMOSセンサーではソニー、画像認識システムのAIを東芝と共同開発、LIDAR技術を持つ米ベンチャーなどと提携を進めている他、有馬社長によれば、米エヌビディアの半導体を超える製品を自前で作る考えはないとのこと(日経ヴェリタス第456号)。

自動運転時代の役割分担はセンサーやカメラなど認知の部分とハンドルやブレーキを操作する部分はサプライヤーからの部品提供を受け、半導体を中心とした判断の部分は半導体そのものをエヌビディアやインテルから調達、システム全体を制御するチップ全体は自動車メーカーが主体となり開発する流れになると思う。

もちろん、システム全体の制御技術を開発できないメーカーはグーグルやエヌビディアが提供する制御技術をパッケージとして導入することにより、自動運転車を開発することとなる。

実際、独コンチネンタルなど海外サプライヤーは自動運転に必要なカメラや半導体を一括で納入できる体制構築を進めており、エヌビディアは自社のGPUを活用した制御システムを自動車メーカーに提供する体制を整えつつある。また、グーグルは自前で自動運転車を製造する考えはなく、幅広いメーカーに制御技術を提供し、自動運転のプラットフォーマーになることを狙っているものと推測される。

こういう意味で自動運転における部品についてはこれまで同様コスト削減を求められるため大きな利益を求めることは困難であり、制御技術や半導体など付加価値の高い部分を制する企業が比較的大きな利益を得る。つまり、自動車トップメーカーの地位は変わらず、一連の制御技術等を有する新たなプレーヤーがこれに加わるイメージになるものと思われる。

比較的大きな利益と書いたのは、自動車は大衆に移動手段を提供するものであることから、基本的にコスト削減の要求は非常に強い。また、競争も極めて激しいことから、高度な技術を有していても、自動車のトップメーカー間の技術の差は比較的短時間で収斂し、コスト競争の比重が高まってくるものと思われる。

例えば、グーグルはトップメーカーではなく、それ以外の自動車メーカーに対して、自動運転制御技術を提供し、シェアをとりにくるのではないかと思うが、自動車トップメーカーとの価格競争に直面する。

非常にぼやっとしているが、競争の形が見え始めているような気がする。



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