アドセンス

2016年6月10日金曜日

三菱、プライマリーディーラー返上!


三菱東京UFJ銀行が国債入札に係るプライマリーディーラーを返上する方針を固めたとの報道がなされた。

三菱東京UFJ銀行は言わずと知れた日本を代表する金融機関。金融当局からは業界のリーダーであることが期待されている一方、自らも模範となることを自覚している金融機関であることから、その決断に驚いた。

プライマリーディーラーを返上した理由は主に2つ考えられる。

ひとつは入札で財務省から国債を引き受け日銀にすぐ転売するいわゆる「日銀トレード」が、マイナス金利下では限界に達しつつあること。

もうひとつは財政リスク等から金利上昇局面での損失回避のための手段を確保する必要があると判断したこと。

後者については現状の金融緩和政策が限界に達しており、金利上昇に備えた具体策を検討すべき局面にあると考えていることの表れといえる。行内では悲観的なシナリオに基づく分析がなされ、プライマリーディーラー返上との経営判断に至ったものと推察される。

ホールセールを担うグループの三菱UFJモルガンスタンレー証券では同業務は継続する方針とのことであるが、長期金利上昇リスク回避の動きが具体化してきたものといえる。これまでメガバンクは国債の保有残高を減少させてきてはいたが、今回の措置はもう一歩踏み込んだものだ。

繰り返しとなるが、三菱の判断並びに行動につき非常に驚きだ。

日経新聞(H28年6月9日朝刊)によれば財務省は「民間金融機関の経営判断を尊重する」とのことであるが、心中穏やかでないはずだ。

日本経済の将来はどうなるのであろうか。



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